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ご挨拶〜振り返れば、未来が見える〜

振り返れば、未来が見える

創業420年というと、まずはその「古さ」に価値を感じます。
変わりゆく時代の価値観の中で、それぞれの時代の皆様に喜んでいただいてきた、とても幸運な結果です。それは長く続けることが目的だったのではなく、とてもシンプルに「喜んでいただく」こと、それとともに自分たちも「一緒に楽しむ」ことに心を添えてやってきた、積み重ねの420年だったのではないかと感じています。

『振り返れば未来が見える』という言葉を残し、丁子屋十二代目のじーちゃんは2016年に他界しました。今の丁子屋があるのは、このじーちゃんとそれを支えてきてくれた家族、社員さん、地域の皆様、さらには当代まで受け継いでくれた先代達のおかげだと思います。

かやぶき屋根

丁子屋の歴史を振り返るときに、私自身とても大切にしているエピソードがあります。それは丁子屋のシンボルともいえる「かやぶき屋根」の移築の話です。
昭和45年(1970)に移築されたこの古民家は、丁子屋より1キロくらい西の大鑪(おおだたら)地区で取り壊されるところを譲っていただいたものです。当時は高度経済成長の真っただ中で、それまで当たり前だった寒くて不便な古い家は取り壊し、その代わり近代的な建物に替わる、そんなムードの世の中でした。当然、丸子だけでなく全国規模でそうした流れは起こっていたはずで、建物以外もあらゆるものが新しいものに置き換わったことでしょう。そんな中での「かやぶき移築」にも、当然周囲からの反対はあったようです。しかし、それを実行に移したじーちゃんの強い信念こそ「丁子屋には何にも替え難い歴史がある」ということだったのです。

芭蕉さんや一九さんが綴った「とろろ汁」、そして広重さんが描いた「かやぶき」。
時代の流れで目まぐるしく変わりゆく景色の中で、じーちゃんはとろろ汁がある「変わらぬ風景」を作り残してくれました。

〜暮らしの中にある「とろろ汁」〜

広重さんの絵

移築されたこの年に有限会社丁子屋として法人化しました。それから半世紀が経ち、創業421年目となる今年、私たち丁子屋として目指すところはまさに「広重さんの絵そのもの」です。
描かれた茶店には、赤ちゃんをおんぶした私の何代か前のおばーちゃん、弥次喜多を思わせる旅人、そして自然薯生産者さんが描かれ、背景には丸子という地域があります。そしてこの作品は「東海道」を描いたかつての「宿場」です。
丸子には今も変わらぬ、人とのつながりと風景があります。このつながりの中で丸子の風景を守っていくことを自分たちの使命とし、この度、丁子屋としての企業理念をかかげさせていただきました。

今後も地域の一員として、そして東海道の宿場の一つとしてこの言葉と共に精進させていただきます。

十二代柴山信夫 十四代柴山広行

2017年 立春
丁子屋 十四代目 柴山広行

丁子屋理念
『みんなが安心できる場所であるために、丁子屋が丁子屋として、あり続ける』

おかげさまの土に幸せの種を蒔き続けよう。
一人一人を家族のように大切にしよう。
お互いを信じあおう。
ただ違うだけ、自分らしく一緒に楽しもう。
その時の「今」を積み重ねていこう。

Picture Edit by Kaichi Sugiyama

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